Cross Talk

先輩×後輩による座談会

ライバルというよりお互いに尊敬できる存在 いいところを吸収しながら成長できる

お仕事について教えてください

今和泉さん(左) 三上さん(右)

今和泉

瀬戸田工場で船の電気に関係する工事の工程管理、検査の立ち合いなどを行う担当技師をしています。機器を設置して、それぞれの結線が全部できたら、まず自分たちで実際に電源を入れて正常に作動するかを確認します。その後、船主さんの検査を受けて次の工程に進む、というのが私たちの仕事の主な流れになります。ここでは電気関連と一括りに表現しますが検査を受ける項目は多岐にわたります。

三上

私は因島工場で電気関係の担当技師をしています。工場は違いますが、今和泉さんと同じ仕事ですね。入社当時の上司から、3年ぐらいで一人前になれるよう言われていましたが、覚えることが多くてまだまだこれからだと感じています。また、造船に関するルールは毎年改正されるため、同じような図面でも初めて見るものを完全に理解するまでには時間がかかります。扱える船種が多い点は内海造船の強みですが、船種ごとに知識や理解を深めて工事を行う必要があるので大変です。

今和泉

それなりに経験を積んでいますが、基本的なルールがあっても個々の船の違いには苦労します。一度建造した船の設計をベースにした同型船でも、時代に合わせた新しい機器が追加されたり、以前取り付けたものとは異なる機器を付ける必要があったりするので、常に最新の知識を身につけるよう勉強しています。

お互いの印象はどうでしたか

今和泉さん

三上さん

三上

今和泉さんに最初にお会いしたのは、学生時代のインターンシップで内海造船の瀬戸田工場に行った時でした。年齢は2歳しか変わらないはずなのに、現場の人へテキパキと指示を出している姿に、「かっこいいな、入社したら自分もこうなりたい」と憧れました。

今和泉

三上くんは学生の時にインターンシップで私の職場にきて熱心に取り組んでくれました。短い期間でしたが私の仕事を手伝っていただきましたね。その時から内海造船で働きたいと言っていましたし、船に対する熱意は今も変わっていないようです。

三上

学生の頃から造船業に関わりたいと考えていましたが、どこで働くか迷っていました。自然が多くて落ち着きのある環境で働けたらいいなと考えていたとき、母の故郷でもある尾道はしっくりきたのだと思います。アットホームな社風も決め手のひとつになりました。

今和泉

実は同じ電気担当とはいえ、工場が違うので会う機会は多くても年に5回くらい。繁忙期になるとお互いに応援に行ってサポートし合っています。会う機会は少ないけど年代が近いこともあって、仕事以外の話でも盛り上がっています。

同じ職種なので刺激し合えるところもありますか

今和泉

三上くんは真面目で勉強熱心。例えば、無線関連の機器をメーカーさんがチェックする際、三上くん自身も一緒に勉強して、自分で使えるようにしていました。勉強熱心なところは本当に尊敬しています。

三上

私が今和泉さんを尊敬するところは、強いプレッシャーの中でも常に冷静に対応できるところです。瀬戸田工場は比較的工期の短い船が多く、引き渡し直前まで工事が続くことがあります。電気系統の検査は建造の終盤に行うため時間に迫られていることもあり、焦ってしまがちな部分です。私はそういったプレッシャーに弱いので、いつも冷静な今和泉さんはすごいなと思いますよ。

今和泉

そう言ってもらえるととてもうれしいです。今の自分があるのは、新入社員のときに担当してくださった上司のおかげだと思います。仕事にとても真摯に向き合う人で、私が手を抜いて怒られたことをよく覚えています。知識量がすごく、経験を踏まえてわかりやすく指導してくださる方でした。今の自分のスタンスとは異なるところはありますが、仕事への考え方や部下への接し方は強く影響を受けています。

キャリアを活かしてどのように後輩の指導に当たっていますか

今和泉

造船の現場には大きな機械や鉄骨、火気厳禁のものがたくさんあります。気を抜けば大きなトラブルを招くかもしれません。だからこそ、安全面について十分に気をつけるように指導しています。作業を行う前には、危険な個所や火気の扱いなど、必ずひと声かけるようにしています。安全第一です。

三上

確かに安全面については私もとても注意しています。「物を壊してもいいけれど、怪我はするな」と上司からも教えられました。「物は治せるけど、怪我は治せないことがあるから」、という理由でした。実際、機器を壊してしまったこともありますが、その経験を踏まえた指導を後輩にできていると思います。もちろん怪我はしたことはありません。現在は、業務のノウハウを集約した教育資料を作成中です。造船のルールの改正に合わせて修正したり、追記したりしています。完成したら後輩の教育に活かせると思います。

今和泉

自分で考えて答えを導けるようなものになっているとさらに良いですね。現場の工期を考えると「あれをやって、これをやって」と目先の指示ばかりになりがちですが、私自身も気を付けなければいけない部分です。自分で考える楽しさはいつか「やりがい」につながります。船づくりの「やりがい」を多くの仲間と共有して、喜びを分かち合える人間関係を作っていきたいと思います。

今和泉 隆志Takashi Imaizumi

2010年入社 電装工事担当
新造船事業本部 瀬戸田工場 機電工作部 工事統括2課 電装工事1係長

三上 廣一郎Kouichirou Mikami

2012年入社 電装工事担当
新造船事業本部 因島工場 造船工作部 工事統括課 機電工事係長