Interview
先輩社員インタビュー 末宗
担当技師(機関)
HIROSHI SUEMUNE
末宗 弘資
2016年入社
新新造船事業本部 因島工場工事統括部 工事統括課 機装工事係
船が海上を走るためには、エンジン、ボイラー、発電機などの艤装品をはじめ、それらを制御するコントロールルームが必要となります。私はこれらの機器を取り付ける機関室工事の工程管理を担当しています。
機関室内には、機器のほかにも固定用の台や配管など、たくさんの艤装品が複雑に配置されているため取付の工程は複雑になります。計画している作業工程に遅れが出ないよう、各工事担当者とスケジュールを調整しながら進めています。また、エンジンの搭載作業は船が海に浮かんだ状態で行います。そのため、搭載作業中にエンジンが機器や船体に接触して損傷しないよう、波の揺れにも細心の注意が必要です。
艤装品などの機器の取付作業以上に大変なのが「船尾管」の施工です。船尾管とはエンジンの動力をプロペラに伝える巨大な軸を通す管です。管の船内側と船外側には、軸を支える装置(軸受)があります。この軸受を船尾管にフィットさせることが、エンジンの力を無駄な抵抗なくプロペラに伝えるために一番大切な作業になります。許容される誤差は1/100mm単位!高い精度が求められますが、私はこれまで失敗したことはありません。
これだけ自信を持って言えるのは、たくさんの実地経験を経験して技術を磨かせていただいたおかげだと思います。先輩方からもお墨付きをいただいて、自信もつきました。将来は、ベテランの方のように1/100mm、2/100mmの違いを手の感覚だけでも判断できるように技術をさらに磨いていきます。
技術と同じくらい大切にしていることが仕事の「優先順位」です。設計図面には、艤装品を取り付ける順番までは記載されていません。そのため、作業工程は各現場の担当技師と相談しながら計画していきます。「どの作業が進んでいるのか」「計画通りに進めるために、今するべきことは何か」といったことを、常に考えるようにしています。これは「最初にやるべきことは何で、最後でいいことは何か、常に整理しないとパンクするよ」という先輩のアドバイスがもとになっています。
また、現場では配管がつながらないといった予想外のトラブルも発生します。問題をスムーズに解決するためにも「優先順位」を考え対処することが大切だと実感しています。
今まで担当した船は「同型船」といわれるもので、先輩たちが手掛けた「1番目の船」のデータを基にした「2番目、3番目の船」です。法改正によって改訂されたルールに合わせ、改善していく点はたくさんあるので自分が手掛けたという実感は十分ありますが、いつかは「1番目の船」を担当できる担当技師になれるよう学んでいます。
内海造船は一人ひとりが船づくりの主役として仕事を任されています。自発的に取り組むことで着実に目標に近づけていると感じるので、自分の成長がこれからも楽しみです。
現在担当している現場の工程作成を行います。
前日に残った工程の調整や課題の解決に順序をつけてスムーズに進行できるよう考えます。
取り付ける機器や部品の一つひとつを確認していきます。
機関室は小さなスペースにたくさんの機器が密集しているので確認するだけでも大変な作業となります。
配管や主機関など、細心の注意が必要な部分です。
配管や艤装品の取付は工程の区切りごとに検査が必要です。日々綿密な工程管理を行っていますが、配管の圧力は適正か、漏れはないかなど、基準と照らし合わせて確認していきます。
作業の進み具合だけでなく、どんなトラブルが発生したのか、どう対処したのかを記録に残します。
反省を踏まえながら次の工程の進め方も検討します。
今後の検査を行う箇所の確認や、工事の進捗状況と計画にズレがないことを確認して終業です。
小さい頃から変わらず、地元球団である広島東洋カープを応援してきました。応援団をしているわけではありませんが、選手ごとの応援歌やチャンステーマ、コールは全て対応できますよ!内海造船に入社したカープファンのみなさん、せひ応援にいきましょう!
今は寮生活をしているので、オフで同僚や先輩と過ごす機会も多いですね。仲間が身近にいるのでオフも充実した時間になっています。